レスキュー3とは? 他に類を見ないほどの完成度の高い救助システム

 

RESCUE 3は、アメリカ合衆国に本部を置く、緊急救助活動に関わる民間団体の名称です。 1979年にJim Segerstrom、Mike Croslin、Barry Edwards の3人によって創立されました。この3人は、それぞれレスキュー分野に優れた能力と 実績をもつメンバーで、彼らによって創設されたことにちなんでレスキュー「3」と名付けられました。この「3」のキーワードには、『川』と 『空』と『陸』の「3つの分野」におけるレスキュー活動という意味も合わせ持っています。

RESCUE 3の主な活動は、定期的に開催しているレスキュー講習会や、実際の事故におけるレスキュー活動、さらに新しいレスキュー 技術や道具の開発などが挙げられます。

特に、川におけるスイフトウォーター(急流)レスキュー技術は、他に類を見ないほどの完成度の高いシステムとして、 世界中の各方面より高い評価と信頼を得ています。この講習会には、創立以降1998年までの約20年の間に、全世界で6万人以上の受講生が参加しており、 各国の有資格者は、実際の遭難現場での救助活動や、フィールドにおける安全指導・啓蒙活動の指導者として活躍しています。

なかでも本拠地アメリカでは、ウォータースポーツ関係者に留まらず、日常的な水難事故や洪水被害における救助活動に公務で従事している 消防・警察関係者の受講者が大半を占めており、実際の事故現場で多大な成果を上げています。
*1: 『川』におけるレスキューとは、スイフトウォーターと呼ばれる急流における救助活動、 『空』のレスキューとは、ヘリコプターを使った水難救助活動、『陸』とは、クリフレスキューとも呼ばれる、断崖絶壁など大きな高低差がある 状況におけるレスキュー活動です。なかでもヘリコプターによる水難救助活動と その講習は、軍隊や警察を除くと、RESCUE 3は世界で唯一、 民間機関として活動を展開しています。

RESCUE 3は、アメリカ・カリフォルニア州に本部を置くRESCUE 3 Inter-nationalを中心に、 世界各地に支部が置かれ、それぞれの地域で普及活動を行なっています。支部が設置されている国は8ヶ国(本部アメリカ以外にカナダ、イギリス、 ノルウエー、スウェーデン、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本)ですが、この他にも、他国からインストラクターを招いて 活動している国も含めると、全世界15ヶ国で展開されています。

レスキュー3ジャパンとは?

日本は1996年度に支部となり、日本各地で本格的に講習活動を展開してきました。そしてこれまでに(1998年12月現在)国内において 約500名の急流救助専門員を育成し、今後も活動の場を広げつつあります。現在、講習を受講される人たちのほとんどは、消防関係者や河川活動を主に行う川での活動を主体とする いわゆるウォータースポーツの指導者たちであり、講習で身に付けた知識や技術を平素の活動に役立てています。

また、講習活動を全国に普及するための一環として、各地域において次期講師の育成活動を展開し、より多くの人達に講習の場を 提供するよう努めています。

リバーセーフティージャパンのレスキュー3講習を受ける意義

「現代社会への警鐘」昭和22年に関東を襲ったカスリーン台風、死者・行方不明者(1930名) など多くの犠牲者を出した、、台風及び水害は人為的に封じ込める事は不可能である、現在は災害制圧から 「減災」へと社会の取り組みが転換してきているのは言うまでも無いだろう、しかし長い歴史の中 地盤は沈下し、水を蓄える森林は消えるなど、過去よりも一層水害に対し都市部は確実に脆弱となっている。 我が国は、国土の7割が山地で、河川は急勾配であり洪水継続時間が短い代わりに大流量が 一気にやって来るのだ。また都市部の河川は地盤より高い所をながれており、洪水のみならず 高潮、津波による被害の可能性が高い。このような場所ではいったん氾濫が起きると 排水しにくくなるため、復興が長期化する事もある。高年齢化した地域の防災力向上を含め 今こそ不測の事態に備える時である。

講習内容については、こちらをご覧ください。